古民家再生とは?

先祖代々を見守ってきてくれた古民家には、家族の伝統や思い出が溢れています。本来なら、そのまま住み継いでいけるのが理想ですが、時代の流れとともに間取りや設備の不便さが目立ってくるのが現実です。
「古民家の素材や独特の味わいを活かしながら、暮らしやすい住まいにできないか…」とお悩みの方に、私たちは古民家再生リフォームをご提案しています。

使える部分は残しつつ、老朽化した箇所をしっかり補修し、現在のライフスタイルに合った間取りや動線、設備を整えることで、古民家をモダンな住まいへと生まれ変わらせるのが「古民家再生」です。

古民家、旧家を改装されるきっかけ

「親子、二世帯で同居をすることになった。」「子世帯が独立し、夫婦とその親世帯での生活で、住みやすく変えたい」といったタイミングがきっかけで、改装をお考えになる方が多いようです。

計画の際、一番悩むのは「リフォームか、建て替えか?」

二世帯同居となった際に、今までの作りでは、若い世代の人にはどうしても住みづらいのが現実です。しかしながら、これらの古民家は大規模な邸宅であることが多く、もともとの造りもしっかりしているため、建て替えるにはもったいないのです。立派な木がふんだんに使われていたりする場合、今の新築では古民家に使用されているような材料はまず手に入りません。

また、代々住み継いできた家屋に対する愛着や、現代の一般的な住宅とは全く違った居心地があり、リフォームをして大切にしていきたいと考えられる方が多いです。

いざ改装プラン!出てくる問題は…

古民家につきものなのが、なんといっても「梁」。大きな梁が威風堂々と横たわっているのが古民家ですね。
次に、50cmはあろうかという床の段差。土間と部屋の行き来に、かなりの労力を必要とします。

これらはなかなか手ごわいもので、そう簡単に現代のような暮らしができるようにはプランさせてくれません。
完全なバリアフリーとはいかなくても、なんとか段差を解消したいと思うと、これが一番難しいのです。
床を上げれば梁に頭がぶつかりそうになって通れない、ということが多々あります。

どんな風に工事するの?

こうした木を扱う工事には、大工さんの腕がものを言います。
どうしても妨げになる梁は、いったん抜いて上に上げたり、柱の位置を動かすのに木組みの綿密な細工をしたり。まさに職人技です。

いわゆる「大工さん仕事」だけではなく、「今までよりも使い勝手が良く、洗練された家に変えたい!」という要望を叶える古民家リフォームでは、昔ながらの良さを残しつつ、機能性と美観性を両立させるスキルが必要とされます。

工事が始まって出てくるのは、柱や土台の傷み、腐りなど、それまで見えていなかった部分の老朽化。現代の建築基準法に準じて建てられた家と違って、基礎が簡易で、壁も土の場合がほとんどなので、地震に対する補強も必要です。土で葺いた瓦屋根を土を使わないカラ葺きにして荷重を少なくしたり、必要な箇所には耐震金物を使ったりするなど、安全性の確保・向上も欠かせません。

古民家再生リフォームにあたって大切なこと

まず計画にあたって、改装したい範囲がある程度決まった時点で、予算の枠を決めることが重要です。
こうした建物はすべて細かな手作業となるため、一般的な家より手間ひまがかかります。
予算の枠を決めておかないと、際限なく拡がり、キリがなくなります。

どの部分を優先するかは難しいですが、家の状態により、おおまかな判断をしていきます。

例えば、家の傾きやひずみがほとんどなく、少しの間取り変更で住みよくなるようであれば、水周り設備の充実やランクアップで、より快適にすることができます。
でもほとんどの場合、家の形自体が使いにくく、それをなんとかしたいというご相談が多いです。

トイレやお風呂が離れになっていたり、台所が土間にあったり…。
まず、サイクルの長い建物の躯体をしっかりと造り、次にサイクルの短い設備商品(システムキッチン、システムバスなど)を選らんでいただく順序がおすすめです。
限られた予算の中でするリフォームですから、今までの年数分はもつようにきっちりと造る必要があります。そうすることで、これから先の思わぬ出費をかなり軽減できるのです。

まずはお気軽にご相談くださいませ!